Coincheckから約620億円分のNEM流出。仮想通貨の新局面か?

こんにちは。不可思議絵の具です。

仮想通貨取引所大手の「Coincheck(以下、コインチェック)」から5億3千万NEM(ネム)、日本円にして580億円相当がハッキングによる不正送金で流出したとのこと。

コインチェックの名前にピンと来なかったとしても、出川哲朗のCMを見たことがある人は多いかもですね。

ヤバいよヤバいよ~!

参照 コインチェック公式サイト

参照 ビットコイン取引所「コインチェック」で620億円以上が不正に引き出される被害が発生 (Yahoo!ニュース)

(2018/01/28 13:19追記)
不正に送金された仮想通貨NEMの保有者に対する補償方針について
コインチェック社がNEMの保有者全員に日本円で返金すると発表しました。
NEMホルダーは複雑な思いかも知れませんが、最悪の事態は脱したと言えます。
しかし…相当儲かってたんですねぇ……。
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現在の状況

公式発表の中で、このページが一番分かりやすいでしょう。

現在はBTC(ビットコイン)以外の売買が停止され、出金もできない模様です。

ビットコインの売買ができたところで出金(現金化)できないんじゃ、どうしようもありませんね。

被害を受けたのはネムですが、コインチェックで扱うイーサリアムなど他の12種類の仮想通貨も動かせない状態になっていますので、これらの所有者も巻き込まれた状況です。

…というか、この状況では他の仮想通貨の所有者もお金が返ってこなくなるのではないでしょうか…。

救済策なし

仮想通貨は株のように国から保護されている訳ではないので、事故の際の保証がありません

不正な取引を無効にする「ハードフォーク」という対応策もあるにはあるのですが、ネム側は「(コインチェックの不備による事故なので)対応はしない」という声明を発表しています。

“As far as NEM is concerned, tech is intact. We are not forking. Also, we would advise all exchanges to make use of our multi-signature smart contract which is among the best in the landscape. Coincheck didn’t use them and that’s why they could have been hacked. They were very relaxed with their security measures,” Wong said.

(意訳)
ネムに技術上の問題がある訳ではないので(ハード)フォークしません。
また、我々は全取引所に向けて『複数署名スマートコントラクト(注:保護機能)』を使うようアドバイスしてきました。
コインチェックはそれを使わなかったのでハッキングされた可能性があります。
彼らはセキュリティへの感心が緩すぎたと言わざるをえない。

Coincheck Hack: “The Biggest Theft in the History of the World”

まあ、そりゃそうです。

コインチェックにとっては「不正な取引」かも知れませんが、送信先が悪人であっても取引が成立した以上は「正しい取引」です。

泥棒に盗んだカードで銀行ATMでお金を引き出されてしまうのと変わりありません。

「泥棒にお金を盗まれました!」と警察に泣きついたところで、犯人が捕まらないとお金が返ってこないのと一緒です。

今回の場合、銀行に泥棒が入ったので、ちょっと例えがおかしいですが…。

コインチェックの今後は厳しいか

(2018/01/28 13:19追記)
不正に送金された仮想通貨NEMの保有者に対する補償方針について
コインチェック社がNEMの保有者全員に日本円で返金すると発表しました。
NEMの保有者は複雑な思いかも知れませんが、最悪の事態は脱したと言えます。
よって、この章に書いた事は間違いということになります。すみませんm(_ _)m
あとは保障の時期がいつになるのか、他の通貨の売買停止がいつ解除されるのかがポイントですね。

ユーザーとしては、とにかく、コインチェックからの返金を祈るしかありません。

とはいえ、コインチェックの今後は厳しいことが予想されます。

仮想通貨の取引所は、株と違って資産の預入先と取引所が分離していません。

お客の運用資金を預かると同時に、お客同士の交換場所を提供しています。

言ってみれば証券会社の私設取引所で相対取引しているようなものです。

そんな仮想通貨取引所でネムが盗まれるということは、会社の金庫のお金が盗まれたのと同じことです。

ネム所有者にネムを返してあげることは当然できませんし、ましてや「現金に戻してくれ」と要求しても他の通貨を売るわけには行かないので現金も作れません。

無い袖は振れませんので、払い戻しに応じることができないのです。

その上でネム以外の通貨まで引き出されてしまったら、完全にスッカラカンです。

ネム以外の通貨を運用して返済の原資に充てることさえもできなくなってしまいます。

コインチェックは「確認が取れるまで口座の状態を凍結したい」など理由は付けるでしょうが、「事業の運転資金を確保するために他の通貨はそのままにしておきたい」、というのが正直なところでしょう。

今後、信用不安からコインチェックでは取り付け騒ぎが起きる思いますが、コインチェック自体は従業員71名、資本金9200万円の中小企業で、580億円もの大金を一度に返済するのは厳しいでしょう。

もしコインチェックが倒産するような事になったら、資産は真っ先に従業員や債権者に分配されるでしょうから、利用者には1円も返ってこない、返ってくるにも相当時間が掛かることが考えられます。

なお、2014年に同様の事件を起こし倒産したマウントゴックス社(企業サイトWikipedia)の場合、その後運良くビットコインの相場価格が上昇して負債額を上回り、返済の目処が立ったという珍現象が起きましたが、現状、仮想通貨は一旦の天井に到達して調整局面に入った感があり、今後の見通しは明るくありません。

業者のセキュリティを過信しない

世の中に絶対はありません。

コインチェックは「マウントゴックス事件を受けて『コールドウォレット』を使うようにしているので安全。第三者が盗むことはできない」と言っていましたが、結局マウントゴックスのときと同じように盗まれてしまいました。

【コールドウォレット】が何かは良く知りませんが、「第三者が盗むことはでき」ない完璧なシステムのはずなのに、実際には盗まれてしまいました。

要するに「頭の良い奴が本気で狙えば、できないことは無い」ということです。

まあ、コールドウォレットの仕組みはその通り強力なモノなのかもしれませんが、「実はコールドウォレットに入れていなかった」とか、そんなオチでしょう。

  • 生活資金を突っ込まない
  • 取引所に預けっぱなしにせず、こまめに自分のウォレットに戻す
    (仮想通貨をやったことが無いので実際に出来るかどうかは知りません)
  • 秘密鍵など重要情報は自分のパソコンに保存する
    紙に書き出して金庫に保管する
  • 取引所を分散してリスクを分散させる
  • 保有通貨を分散してリスクを分散させる

など、利用者側もセキュリティ意識を持つ必要があると考えます。

仮想通貨が色々な意味で熱いことは確かですが、私の認識では鉄火場です。

パチンコ・競馬・競輪・競艇にツッコむ位の気持ちと金額で楽しむのが、正しい付き合い方かなと思っています。

今後の仮想通貨はどうなる?

今回問題が起きたのはコインチェックだけの話で、他の取引所や仮想通貨そのものの信頼性が失われた訳ではありません。

が、ココの所テレビで仮想通貨関連のニュースを見ない日は無くなり、テレビCMもガンガン流される、このイケイケな状況において、かなりの冷や水になるのは間違いないでしょう。

ビビって資金を引っ込める人も出てくるのでは?

短期的には上値が重くなるのではないかと思っています。

完全に余談ですが、超短期的に見ると、こういう局面で金をブチ込める奴が最終的に相場で勝てるんだろうなあと暴落を見るたびにいつも思ってます(^_^;)

また、今後は仮想通貨取引所も従来の証券会社などと同様、規模・実績・知名度など、「ちゃんとした所か」が冷静に見られるようになるのではないでしょうか。

単に入会費や手数料の安さ、サイトデザインの美しさだけで選ぶのではなく、セキュリティに気を配っているか、何か起こった時に対策を想定しているか、なども良く調べて申し込みしなければいけませんね。

…てなことをニュースを見てて思いました。

では(^O^)/