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こんにちは。不可思議絵の具です。
Amazon Fire HD 8 タブレット 2018年版(第8世代)の購入後レビューです。
2020年版 発売開始
Fire HD 8 タブレット 2020年版が発売開始しました。
CPU強化、メモリ増量、Wi-Fi ac規格対応、USB-C対応、画質向上と意欲的なモデルチェンジとなっております。
※寸法も変わり、既存のカバー・ケースは使い回し不可
2020年版では「①通常版」「②Plus」の2クラスに分かれ、
Plusは2,000円足すと
- メモリ+1GB
- 無線充電(Qi規格)
- 充電器 5W ▶ 9W(充電早い)
が付いてくる、お得なモデル。
2020年版を入手したらレビュー記事を書く予定ですが、仕様的な新旧比較は👇に書きましたので、旧型からの買い替えを検討されている方は、ご参考にどうぞ!
Fireタブレットには7インチ、8インチ(これ)、10インチの3種類ありますが、
- サイズが手頃で持ち運びやすい
- 何でも無難にこなす十分なスペック
- 1万円を切るコスパの良さ
というバランスの取れたオールラウンダーです。
なお、この記事はFire HD 8のハードウェアの説明に重点を置いておりますので、「そもそも、Fireタブレットって何なん?何がオモロイん?」という方はFireタブレットシリーズの大枠を説明した↓の記事を読んでいただくと分かりやすいと思います。
ではレビュー本文、行きます!
Fire HD 8の特徴
Fire HD 8は通販大手のAmazonが発売するタブレット端末です。
名前が表すとおり画面の大きさは8インチ。
持ち運びしやすい手頃なサイズでありながら、プライムビデオやKindle電子書籍を1280×800ドットのHD画質で楽しめます(アプリを追加すればYouTubeなどもOK)。
OSには専用の「Fire OS」が搭載されており、ホーム画面を左右にスワイプするだけでAmazonの各種コンテンツ(プライム特典、Music Unlimited、Kindle Unlimitedなど)に直接アクセスできるように作られています。
(↑の画像をスワイプ・クリック。実機もこんな感じです)
言い方を変えると、「Amazonコンテンツに囲い込む」ために作られているので、
- ホーム画面が変更できない
- Fireタブレット用アプリしか使えない
(その上、他社に比べてラインナップが超貧弱)
といった制約がありますが、同程度のスペックの他社製タブレットが2万円~5万円程度するところ、8,980円と格安で買えるのが最大の利点です。
以上のことから、次のような方に向いています。
- Amazonプライム / Music Unlimited / Kindle Unlimitedの会員
- メニュー画面だけでAmazonの使い放題コンテンツにアクセスできます
(アプリを入れれば、Amazon以外の動画・音楽サービスも使えます)
- メニュー画面だけでAmazonの使い放題コンテンツにアクセスできます
- タブレット初心者で最初の1台が欲しい人
- タブレットといえばiPadを思い浮かべるが、高くて手が出せない
- かといって、激安中華Androidタブレットだと品質が不安
- 壊れても泣かない程度の値段のタブレットを子供に買い与えたい
- スマホより大きな画面でWebサイトを見たい人(低予算で)
一方で次のような方には向きません。
- ゲームが主目的の人
- Fireタブレット向けのゲームは少ないです
- 仮にあっても、アップデートがワンテンポ遅い傾向です(イベントのとき困るかも)
- 3D性能が低いです
- 頑張ってiPadを買うことを強くオススメします
- ホーム画面をカスタマイズしたい人
→ランチャーは変更不可で、ウィジェットも置けません - Amazonの月額サービスを使うつもりが全くない人
→ホーム画面がAmazonのサービス利用を前提に作られていますので、そのつもりが無い方にとっては使いにくいです
ただ、Fire OSはAndroidがベースなので、非公式ですがGoogle Playが入ります。
その応用でランチャーアプリを入れればホーム画面を変更できますので、多少の工夫を楽しめる方にとっては「コスパ最高のAndroidタブレット」にもなります。
スペック
主なスペックは以下のとおりです。
価格 | 16GBタイプ:8,980円 32GBタイプ:10,980円 |
---|---|
解像度 | 8インチ 1280×800(HD画質) |
本体サイズ | 214 x 128 x 9.7mm |
重量 | 369g |
バッテリー | 10時間 |
要注意 | SIMなし、GPSなし |
Fire HD 8の詳細スペック(タップで表示)
ディスプレイ | |
---|---|
色 | ブラックのみ |
プロセッサ | クアッドコア 1.3GHz |
RAM (内蔵メモリ) |
1.5GB |
OS | Fire OS 6.3.1 (Android 7.1 Nougatベース) |
内部ストレージ | 16GB(使用可能領域 約9.6GB)または 32GB(使用可能領域 約23.8GB) |
外部ストレージ | microSD(SDXC規格) 400GBまで |
Wi-Fi (無線LAN) |
シングルアンテナ デュアルバンド 802.11 a/b/g/n ※ac未対応 暗号化:WEP/WPA/WPA2に対応 アドホックモード非対応 |
SIMスロット | なし (3G/LTE利用不可) |
Bluetooth | あり(4.1 LE) 外部音量コントロール対応 A2DPステレオヘッドホン対応 キーボード対応 |
オーディオ | デュアルステレオスピーカー(Dolby Atmos対応) ヘッドホン端子(3.5 mmステレオジャック) マイク |
カメラ | フロント:200万画素(HD画質) リア:200万画素(HD画質) |
位置情報 | GPSなし (Wi-Fi経由の位置情報サービス) |
センサー | 加速度計 環境光センサー マルチタッチ数:10点 |
バッテリー | 10時間 |
サイズ | 214 x 128 x 9.7mm |
重量 | 369g |
付属品 | USB2.0ケーブル 5W電源充電器 スターターガイド |
端子類は右側面にMicroSDカード、左側面にステレオスピーカー。
上面にmicro USB、ヘッドホンジャックが搭載されています。
基本的に家で使うことが前提でSIMカードに対応していないので、外で使うには「スマホのテザリング」「Wi-Fiルーター」「Wi-Fiスポット」などのWi-Fi環境の確保が必要です。
家であらかじめ映画や音楽をダウンロードしておいて、外で観たり聴いたり、はできます。
また、GPSが付いていないのでカーナビやPokemon GOなどの位置ゲーには不向きです。
(できなくはないが、誤差が大きい)
他の「強み」「弱点」は👇の記事で解説しています。
さらに詳しく知りたい方は、あわせてご覧ください。
価格
通常価格は16GBタイプで8,980円、32GBタイプで10,980円です(2019/11/22時点)。
冒頭でも述べたとおり、Amazonコンテンツを使ってもらうために格安販売されている端末なので、他のメーカーがやってられないでしょ、ってくらい安いです。
例えば、Android系の売れ筋でスペックが近い8インチの「HUAWEI MediaPad T3」だと、15,000円位はします。
(CPU0.1GHz速い、メモリ0.5G多い、GPS付いてる、Google Play入ってる等の優位性はあります)
同じく8インチの「iPad Mini」は、60,000円以上で圧倒的に高いです。
(性能も圧倒的に上ですが)
ですので、Amazon利用が前提の端末ですが、その上で自分の欲しい機能が満たされていれば、とてもコスパの良い端末だと思います。
レビュー
付属品
内容は以下5点。
- Fire HD 8 本体
- USB ACアダプタ(5V 1A)
- USBケーブル(1m)
- 保証書
- スタートガイド
ACアダプターの追加は100均ショップで買ってもいいですし、純正品も別売してます。
セットアップはとても簡単
初めて電源を入れると「Fireへようこそ」画面が表示されます。
そこで日本語を選び、Wi-FiのIDとパスワードを入力するだけです。
パスワードを入力するのが面倒なら、ここは一旦スキップすればWPSで設定できます。
サイズ感・重量
縦持ちの場合、大人の男の手でなんとか掴める感じ。
見た目に比べてズッシリ重く(369g)、筐体の角が親指の根元に食い込んで痛くなってきます。
かといって手のひらに乗っけていると滑り落としそうになるので、背面ストラップを付けるのをおすすめします。
寝そべって使うのはちょっとキツいので、必要に応じてアームを設置すると良いでしょう。
外に持ち出す場合は液晶割れが怖いのでカバーを付けたいところです。
スタンドにもなるので便利良いですよ。
他のFireと画面サイズの比較
左から順にFire 7、Fire HD 8、Fire HD 10を並べた写真です。
こちらは、上から順にFire 7、Fire HD 8、Fire HD 10を重ねた写真です。
こうしてみるとFire HD 10のデカさは別格。
その一方でFire HD 8とFire 7のサイズはそう変わらず、かつ、Fire 7より処理が速いFire HD 8は良いバランス取れてます。
(2020/01/19追記)
Fire 7の2019年版ではFire HD 8と同じCPUが搭載されたので、処理速度の差は無くなりました。
- 「画面が、より大きい」
- 「画質が、より美しい」
- Fire 7 ▶ 1024×600(SD画質)
- Fire HD 8 ▶ 1280×800(HD画質)
という観点で選ぶとよいです。
漫画を単ページで見るにはFire HD 8がベストサイズと思います。
見開きで見るには画質以前にサイズが小さすぎて厳しい。
雑誌も、パソコン雑誌みたいな細かい字ばかりの物でも、単ページ表示なら読めなくはないです。 ただ、流石に見開きは厳しいかな……。
処理速度
実用上、全く問題ありません。
フリックやスクロールも感度良く、サクサク動くので全くストレスがありません。
Fire 7は常にモッサリ感がありますが、Fire HD 8では殆どそういったことはありません。
アプリの履歴が溜まってくるとホーム画面に戻るときに一呼吸置くことがありますが、そんなときは履歴をバシバシ消すか再起動すれば復活します。
数字で見るとAnTuTuベンチマーク(v7.1.0)のスコアは4.1万点で、公式サイトの集計データによると対Androidではランキング圏外、対iPhoneでは5年前の機種であるiPhone 5s(6.6万点)なら何とか同じ土俵に立てるか?という感じで、今の基準でいうと「中の下」といったところ。
CPU | 21,006 |
---|---|
GPU | 2,439 |
UX | 13,505 |
MEM | 4,246 |
合計 | 41,196 |
ベンチマーク内の3D表示はカクカクです。
最新最高級の機種に至っては10倍の30万点とか行きますから、大きく見劣りします。
しかしながらそれは3D性能の低さが原因であり、動画や音楽・漫画といったFire HD 8タブレット本来の使い道からすると全く問題ありません。
(デレステと艦これは普通にプレイできましたよ)
と、言いますのも動画閲覧なんてのはタブレットでは当たり前に求められる機能なので、専用の処理チップが内蔵されるなどして、4~5年前からよく使われる機能の性能は頭打ちなんですよね。
ですから動画がカクカクするんじゃないか、なんて心配は不要です。
ただし値段相応で3D機能が貧弱なので、本格的な3Dゲームをやりたいなら、iPadを買ったほうが幸せになれます。
参考までに、同じ8インチのiPad mini 4のスコアは約8.8万点、より大型のiPad Proは約27万点です。
音質
Fire HD 8にはステレオスピーカーが搭載されています。
また、「Dolby Atmos」なる技術により、迫力ある音質を生み出すとのこと。
音質は思った以上に良く、小さなスピーカーとは思えない広がりと音圧を感じられました。
音量を大きくしても音割れしないのでBluetoothスピーカーなしでも普通に使えます。
外付けのBluetoothスピーカーは確かに音質が良いですが、接続が面倒くさいです。
手軽に持ち運びできますから
- 皿洗いのときにキッチンカウンターに置く
- 部屋の片付けをするときに隅っこに置く
- 寝る前に枕元に置いて、録り溜めたラジオを聴く
こんな感じでサクッとソコソコの音質で聴けるのが良いです。
バッテリー容量
バッテリーは公称で10時間持ちます。
時々調べ物のために使ったり、1時間くらい音楽を流しっぱなしにするような使い方で、3日持ちました。
これだけ持ってくれるなら、あまり充電に神経質にならずに済みそうです。
カメラ
カメラはハッキリ言ってオマケ程度で、一言で言うと「ガラケー画質」です。
リア・フロント共に200万画素(HD画質)で数字上は立派ですが、実際に撮影してみると鮮やかさに欠けます。
特に暗いところは弱く、ノイズまみれで厳しいものがあります。
オートフォーカスも付いていません…。
「テレビ電話」「ホワイトボード記録」「二次元バーコード撮影」くらいしか使いみちがなさそう。
ただ、タブレットで写真を撮るかというと???なので、こんなもので良いかなと思います。
内部ストレージ
内部ストレージの容量は16GBと32GBの2種類あります(差額2,000円)。
2017年版では「後から追加できないから…」と32GBを選びましたが、
- アプリを思ったより入れなかった
- 思った以上に持ち運ばず、オンデマンドで事足りた
(動画・音楽をダウンロードする必要がなかった)
といった理由で容量が余っていたため、2018年版は16GBタイプにしました。
昨今、SDカードはドンドン値下がりしていますから、不足したら買い足せば良いかなと。
400GBまでのmicroSDカードに対応しています。
Amazonプライムと相性が良い
さすがはAmazonのタブレットです。
ホーム画面で左右にスワイプするだけでプライムビデオ(映画)、Kindle(書籍・漫画)、プライムミュージック(音楽)にアクセスできますので、即座にコンテンツを楽しむことができます。
まさにプライム会員に向けて最適化されたタブレットと言えるでしょう。
パソコンだと
- 電源を入れて
- 待って
- ログインして
- ブラウザーを開いて
- ブックマークのAmazonを開いて…
と手間がかかるところが、
Fireだと
電源を入れたらホーム画面がサクッと開き、音楽や漫画を即開けるのが気に入っています。
ちょっと知っておいたほうが良いポイント
Fire HD 8を購入する上で押さえておいたほうが良いポイントを紹介します。
保護フィルムは最低限買ったほうが良い
指紋が付きやすいので、気になる方は保護フィルムを貼ることをおすすめします。
保護フィルムの一覧はコチラの記事をご覧ください。
アプリの品揃えが悪い
Amazonアプリストアの品揃えは全く駄目です。
LINEさえ置いていないのにはビックリとしました。
品揃えの貧弱さはGoogle Playストアを別途インストールすればカバーできます。
具体的なインストール方法は下記の記事を参照ください。
HDMI端子が無いので、テレビ出力には工夫が必要
Fire HD 8にはHDMI端子が無いので、HDMIケーブルで直接テレビにつなぐ事はできませんが、テレビ側にFire TV Stick / Chromecast / Apple TVなどの無線アダプターがあれば、無線でテレビ出力できます。
私はFire TV Stickを使ってテレビに映しています。
詳細は下記の記事を参照ください。
保証料金付きの価格
Fire HD 8のメーカー保証は(初期不良対応)90日間、約3ヶ月です。
電化製品は1年保証は当たり前という感覚がありますから、不安を感じる方も居られるかもしれませんね。
念を入れておきたい場合は2~3年の延長保証を付けられます。
保証期間 | 延長 保証料 |
延長保証付き価格 | ||
---|---|---|---|---|
16GB | 32GB | |||
90日 (メーカー保障) |
0円 (▶詳細) |
8,980円 | 10,980円 | |
2年 | 1,980円 (▶詳細) |
10,960円 | 12,960円 | |
3年 | 2,580円 (▶詳細) |
11,560円 | 13,560円 |
- 価格は2019/11/23時点
延長保証の内容は以下の通りです。
- 自然故障や突発的故障(落下・水濡れ)で1度だけ代替機に交換
- バッテリー劣化で1度だけ代替機に交換
- 60日以内なら解約可能(保証未使用に限る)
メーカー保証では「初期不良」にしか対応できませんが、延長保証を付けると「突発的故障」と「バッテリー劣化」に対応できます。
私の場合、本体がもともと安いし利用者が大人だけなので「使い捨て」と割り切り、延長保証は付けませんでした(バッテリーがヘタったら新型を買う)が、物を壊しやすいお子様に持たせる場合には付けておいたほうが良いかもしれません。
バッテリーのヘタるタイミングを考えると、せっかく付けるなら2年以上が良いでしょう。
まとめ
以上、Fire HD 8の購入後レビューでした。
……そりゃあ、iPadに比べたら劣るところは多々あります。
カメラがショボいとか、GPS付いてないとか、ゲームの品揃えが悪いとか…。
でも、値段が5~6台分違うんですから、当たり前ですよね!
逆に言うと「立派なカメラやGPSは要らない」という人にとっては【無駄がない】とも言えます。
(1万円弱でこれだけ色々できたら、全然許せますけどね)
でも決して、安かろう悪かろうの商品ではないですよ。
チープではありますが、大企業が世界展開する製品ですから、高品質でアフターサポートもしっかりしています。
ちょっとしたゲーム機を買うと思って、是非試してみてください。
タブレットって地味な商品ですけど、あると世界が変わりますよ。
コレで「足りないもの」を知って、それからiPadに行っても遅くないんじゃないでしょうか?
では(^O^)/